発達障がいの特性により、
怒りの感情をコントロールするのが苦手な子どもがいます
我が家の息子たちも頻繁に起こり出し、積み重なると癇癪やパニックを引き起こします
大人も本心では「怒りたくない」のに怒ってしまうという場合が多いかと思いますが
子どもも同じで、コントロールが苦手なだけで怒りたいわけではありません
今回は、怒りの感情をコントロールが苦手な子どもへの対応についてご紹介します
お子さんの怒りの爆発に困ってる親御さんは、ぜひ最後までお読みください
怒りっぽい子どもがもつ特性とは
怒りの感情が湧きやすい子どもの中には、発達障がいをもつ子もいます
発達障がいの中でも、怒りやすくイライラしやすいのが注意欠陥・多動症(ADHD)とされています
ADHD以外の発達障がいにも、気持ちのコントロールが難しい場面があるため、
必ずしもADHDと断定されるわけではありません
また、発達障がいの特性として「気分を切り替えることが苦手」
「予期せぬことへの対応ができない」というものがあります
そのような場面に遭遇したときに、どう反応していいかわからず
急に怒ったり泣きわめいてしまうことがあるのです
怒りはベビー時代に覚える感情
生まれたばかりの子どもは心も体も未発達で、
授乳と排便を経験することで「快」「不快」の感情が芽生えます
例えば、お母さんがいないと「不安」を、授乳のタイミングが遅いと「怒り」を感じ、
いつもと違う姿勢だったり味がしたりと言った経験から「嫌悪」の感情を発達させていきます
つまり、怒りに代表される「不快」な感情は、人間が最初に知った表現しやすい感情に
該当するのです
発達障害の子どもが怒りやすいのはどんなとき?
◆ 疲れているとき
ADHDの子どもは、多動な特性により、頭がフル回転していることが多く、常に疲れている状態です
普段以上に疲れが溜まっているときは、気持ちのコントロールがいつもより難しいことが多く、
自分の気持ちをうまく伝えられないもどかしさが怒りの感情になって現れていると考えられています
◆ 不安を感じているとき
発達障がいの子だけでなく、うまく自分の気持ちを表現できない場面では
不安を感じやすくなるのが通常の状態です
伝わらない不安を打破するために、怒りという感情表現に繋がっていることがあります
◆ パニックになっているとき
ADHDの子は起きていることにうまく対処できず、パニックを起こしがちな傾向があります
本人もどう対処していいかわからず、表現しやすい怒りの感情で周囲に状態を
知らせようとしているのです
◆ 嫌・NOと言えずに困っているとき
「イヤ」という感情と「怒り」をセットで覚えている状態だと、不快な感情を切り離して「イヤ」を
伝えることが難しいです
怒りで表現しているのは別の感情、という場合があります
子どもが怒ってしまったときの対処法
発達障がいの子どもが、怒ってしまったときどうすればよいでしょうか?
興奮状態から抜け出させる
怒っているときは、興奮状態のことが多いため、うまく言葉にできません
そのため、まずは子どもの気持ちを落ち着かせる必要があります
落ち着いたら、子どもの気持ちを受け止めるために、じっくりと話を聞きましょう
最後まで話を聞いてもらえると、子どもも「分かってもらえた」と安心します
子どもの気持ちを落ち着かせる方法として、次のような方法があります
- その場から一旦離れる
場所を変えると視界が変わるため、興味が怒りの原因からそれやすくなる - クールダウンする場所を用意しておく
いつもと同じ場所に戻ると安心することが多いといわれています - イライラ度合いを「エレベーター」や「風船」に例えて可視化する
自分の気持ちに気づきやすくなります
そのときに「エレベーターが◯階になったら一呼吸する」といった動きを決めておくと、
ゲーム感覚でクールダウンがしやすくなります
怒りの感情をコントロールするアンガーマネジメント
怒りをコントロールするためアンガーマネジメントという手法を
耳にされたことのある親御さんも多いかと思います
アンガーマネジメントは、怒らないようにすることが目的ではなく、
怒りの感情とうまく付き合っていくための心理プログラムです
以下に、子どもに取り入れやすいアンガーマネジメントの方法をいくつかご紹介します
6秒我慢する
怒りの感情が出てきたら、まずは6秒待つように伝えましょう
一緒にカウントするのも良い手です
怒りが全部なくなるわけではありませんが、怒りの衝動を落ち着かせることができます
深呼吸する
人はイライラすると呼吸が浅くなります
深呼吸を数回繰り返すことで浅くなった呼吸が深くなり、でイライラした気持ちを
落ち着かせる効果があります
子どもと一緒に深呼吸してみましょう
その場から離れる
目の前に怒りの原因があり6秒我慢してみても怒りが収まらないときは、その場から離れてみることが
効果的です
怒りの対象が視界から外れたり、違うことをさせたりすることで意識が変わりやすくなります
気持ちが落ち着ける場所に行く
普段から子どもがホッとできる場所を作っておき、怒りの気持ちが出てきたときは
その場所に連れて行ってみましょう
安心感を思い出すことで気持ちが落ち着き、クールダウンします
家族ができる工夫について
どんな気持ちなのかを聞く
発達障がいの子どもは、自分がイライラしていることに気づいていないことがあります
子どもに「どうしたの?」と聞いてみて、自分の気持ちと向き合う時間を作ってあげてください
そのあとは「少しお休みしようか」と促してみて、フル回転している脳に休息を与えるのも良いです
イライラの原因を紙に書きだす
文字や絵を書けるお子さんには、イライラした原因を紙に書かせる方法も使えます
自分の内側にあるイライラを外に出すことで、少しずつ落ち着く場合があります
また、それまでと違う行動に移行することで興味の対象がかわることもあります
イライラがある程度おさまってから話をすると、子どもも自分の気持ちを伝えやすくなります
怒りの感情への対処方法
怒りの感情は誰しもが持っているものです
他者からの理不尽な行動に怒りで対応するからこそ身を守れる、
人間が生きていくために必要な感情です
無理になくそうとするのではなく、怒りの感情に早めに気づき
気持ちを落ち着かせる行動パターンを用意しておくことが大切です
疲れが溜まっているときは、気持ちのコントロールが難しいことが多いとされているため、
休息を心がけ子どもがリラックスして過ごせる空間を作るとよいでしょう
まとめ
子どもが怒っているとき、理不尽に感じて親御さんも怒りの感情が湧き上がることもあると思います
しかし、ここで怒ってしまうと逆効果です
子どもの気持ちに寄り添い、ときにはクールダウンをさせることで子どもの怒りのコントロールを
助けることができます
お子さんの特性への理解を深めたい、特性へのアプローチ方法を見つけたいという方は、
ばらの公式LINEよりご相談ください
それではまた、お会いしましょう!
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