カサンドラ症候群てなに?

症状や対処方法についてご紹介します

カサンドラ症候群は、
自閉症スペクトラム症の特性のある
パートナーや家族との関係をうまくいかず、

不安や抑うつの症状が出る状態です

ここでは、カサンドラ症候群の
特徴や原因、なりやすい人の傾向などを
ご紹介します

身近な人とのコミュニケーションに
困っていて、

体調や心に不調を感じる方は
ぜひ最後までお読みください

カサンドラ症候群とは

カサンドラ症候群は、
夫や妻、あるいは家族
自閉症スペクトラム症(ASD)のため

適切な意思疎通を築くことができず
心と体調に不調が出てくる状態です

カサンドラ症候群は疾患名ではなく、
対人関係により心身症状が
生じている状態を指す言葉です

カサンドラ症候群の特徴

正式な疾患名ではないため、
明確な診断基準はありませんが、

イギリスの心理カウンセラーで
カサンドラ症候群に関する書籍を
多く出版している

マクシーン・アストン氏は
カサンドラ症候群の要素として
以下の3つを挙げています

  1. 少なくとも1人のパートナーが      ASDの特性などにより心の知能指数が  低い、もしくは失感情症の障害がある
  2. パートナーとの関係性において、感情的な 交流の不足による対立や精神的、身体的な虐待、人間関係における不満がある
  3. 精神的、身体的な症状が見られる

以下に精神的、
身体的な症状の例をご紹介します

  • 抑うつ
  • 自己肯定感の低下
  • 不眠
  • 無気力
  • 頭痛
  • 孤独感
  • 不安障害(パニック発作)
  • 体重増加(もしくは体重減少)
  • 情緒不安定
  • 動悸、めまい
  • 罪悪感
  • 自己喪失感

カサンドラ症候群の原因

自閉症スペクトラム症(ASD)は
コミュニケーションに苦手があるため、
会話を普通にできても、

その発言の意図が読み取れなかったり、
相手が傷つくとは思わずに失礼なことを
言ってしまう傾向があります

こういったコミュニケーションの困難を
常に受け止めているパートナーや家族が、

意思疎通がうまくできないストレスや
他者に理解してもらえない孤独感を抱き、

カサンドラ症候群につながってしまうと
考えられています

具体的な例として、以下のようなケースが考えられます

うまくコミュニケーションが取れない

ASDの家族が、自分の好きなことは
率先してやってくれるのに、

家事を手伝ってとお願いすると
あからさまに不機嫌な態度になり、
時には怒ってしまう

障害によるものだと分かってはいるけど
すごく自分勝手な態度だと思ってしまい、

とてもイライラする

周囲から共感してもらえずにストレスが溜まる

例えば、友人と食事に行き、
ASDのパートナーへの不満を
打ち明けたところ、

「優しいところもあるし、そんなに
コミュニケーションが取れない人には
見えない」などと言われ、

つらさを理解してもらえない

誰に話しても親身になって聞いてくれず、
孤独感ばかりが募る

カサンドラ症候群になりやすい人の傾向

男性より女性のほうがなりやすい

女性のほうがカサンドラ症候群の割合が
多いと言われています

これは、そもそもASDが男性に多いためです

しかし、女性だけがカサンドラ症候群に
なるわけではなく、

男性の発症例もあります

献身的な人がなりやすい

性格的にカサンドラ症候群になりやすい人は
以下のようなケースが多いです

  • 真面目
  • 几帳面
  • 我慢強い
  • 面倒見が良い

ASDのパートナーが自分に対して
ひどい発言をしたときも
我慢してやり過ごしたり

他の人に失礼なことを言ってしまったときに、
代わりに謝ってその場を丸く収め、

絶対に見捨てない、見放さない」という
思いが強くなってしまうと、

関係性が固定化して、

気づいたときには
カサンドラ症候群の心身の不調に
悩まされていると言うことが起きてきます

カサンドラ症候群が起きる関係性

カサンドラ症候群は家族やパートナーに
起きるとされていますが、

他にも以下のような関係性の場合には
発症の可能性が高いです

  • 職場の上司と部下の関係
  • 日常的に一緒にいる友だち
  • 先生と生徒

カサンドラ症候群は、
ASDの人が社会生活上の役割を果たさずに
済む家庭内などで多く見られる症状ですが、

家庭以外でも日常的にコミュニケーションを
取る関係の場合は
発症する可能性があります

カサンドラ症候群を予防する対処法

カサンドラ症候群にならないように
するためには、

以下のような対処法を
意識して生活することが重要です

ASDの特性を理解する

カサンドラ症候群に対処するためには、
まずパートナーの特性を
しっかりと理解する必要があります

ASDの症状を理解することで、
妥協すべきポイントや調整すべきことが
見えてきます

注意点として、

ASDの特性を勉強したからと言って
それをパートナーに押し付けるのは
避けてください

あくまでも共通する特徴なだけで、
それぞれの特性の強さも頻度も異なります

ベースとしてASDの特性を学びつつ、
本人の特性と照らし合わせ、

その人にあった対応をすることが重要です

どうしても理解できないことは割り切る

本人は、他者の気持ちを読み取るのが
難しいので、

他の人と同じことを求めたりしないことが
大切です。

どうしても理解できないことは、
割り切って考えると良いでしょう

ルールをつくる

相手に干渉しすぎるとかえって
ストレスを感じさせてしまいます

ただ見捨てるわけではなく、
時間などメリハリのあるルールがあると
うまくいく場合があります

ルールを作る際には、

なぜそのルールが必要なのかを
なるべく具体的に教えるようにすることで

反発を防ぐことができます

会話への配慮

ASDの人は人との会話が苦手なため
横に座って会話する(対面しない)ことに
よって、集中して話を聞いてもらえます

また、可能であれば
図やイラストを使いながら話してあげると、
より理解しやすくなります

距離を置き、医療機関などに相談する

交際しているから、
結婚したのだから、

お互いに支え合わないといけない
と考えてしまうと、

精神的・身体的にもストレスを
抱え込んでしまいます

別居や住環境の変更など
物理的な接触回数を減らしてみることも、

関係性を変えるきっかけになり、
パートナーの自立が促される事があります

また、共通の知人や医師など
納得のいく第三者を入れての話し合いや
カウンセリングをすることも有効です

まとめ

カサンドラ症候群は知名度も低く、
周囲の人から理解をしてもらいにくい
症状ですがおわかりいただけましたか?

互いに理解をしながら
解決していくことが望ましいですが、

心身の不調がつらい場合は
無理をせずに公的機関や医療機関を
頼るようにしましょう

お子さんの特性への理解を深めたい、
特性へのアプローチ方法を
見つけたいという方は、

ばらの公式LINEよりご相談ください

それではまた、お会いしましょう!

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